某病院医師夫妻のオウム病の症例報告があった。
発熱、全身検体、頭痛、下痢があり、時節は新型インフルエンザがマスコミを賑わせ、北海道には上陸していなかった頃。北海道第一号の汚名を着たくない患者の一心で、飼っていたインコに思い当たり、「オウム病」の名前が患者の口に上る。確かに、抗体価検査をすると、有意上昇。血清検査では、ご夫婦ともに肝機能障害を認め、肺CT上はair bronchogramを伴う硬化像を呈していた。MINO+CTRXで治療開始、奥様の方は一時血小板低下もありステロイドを併用し、順調に治癒。
感染症法における四類感染症で、保健所に届けたところ、当該保健所には初めての報告とのこと。インコの便をPCR検査したところChlamydophila psittaciを検出したが、殺処分(獣医学では淘汰)は免れ、Standard Precautionを指導されたとのこと。
シックコンタクト、ペット、旅行に関し、問診することの重要性を再認識させてくれる症例報告でした。特に高齢者という潜在的易感染者が旅行し、ペットを飼う時代になってくると、その重要性は強調され過ぎることはないでしょう。そして、事物のネットワークが密になってきた現代においては、いっそう医者の「博覧強記」が要求されるようになってきている。同時に、患者の語りの重要性が示唆される症例でもあった。
こちらの方のレポートも早速ホームページに
返信削除していただいて ありがとうございます
元気がでます
ありがとう