2011年7月13日水曜日

χより始めよ。


今回は、先日札幌で開かれた日本プライマリ・ケア連合学会で発表したものに教育的な改変を加えたものを披露させて頂いた。基本的な筋は、このブログで以前公開した「MGHの症例検討会キーワード50 ーコーパス言語学で学ぶ医学英語ー」を発展させたもので、1990年から2011年までのCPCコーパスを前半と後半に分け、後半の語彙のkeynessを算出したものだ。意外な結果が出て、嵌ってしまい、発表までの2ヶ月くらい色々文献を渉猟した。確定的な結論には結びつかなかったが、自分にとっては有意義なものとなりました。今回は、それに下記3点を膨らませたものを勉強会で紹介した次第。
  1. χ2検定の方法(SOSの公式):χ2統計量は2×2表(自由度1)に限れば、電卓でも簡単に計算でき、意外と予備研究や日常の業務改善の効果を測定するのに有用だと思っている。そこで、本投稿のタイトルにもした。SOSの公式というのは、たすき掛けの差をSquareし、Overall totalを分子(Overだから上)に、Subtotalsを分母(Subだから下)にして計算する手順をまとめたものです。
  2. English for Specific Purpose(ESP):以前の投稿でも書いたが、個人でも自分の専門分野の論文のコーパスが容易に作れる時代になったので、コンコーダンサーを導入することでテーラーメイドの英語の学習ができることの紹介。コンコーダンサーを利用して、ティアニー先生のClinical Pearlを1つ紹介します。
  3. 「臨床医学の誕生」からHarvard Medical SchoolでのThe New Pathway導入に至る経緯。アメリカ合衆国という国のresponseの速さと継続性、これは我々も素直に見習う必要がある。
スライドは折角Keynoteで作成したので、音声をつけてYouTubeで公開しようと思ったのですが、30分を超えてしまうので断念しました。しかし普段自分の発表を聞くということがなかったので録音を聞いて口演の拙さを認識するいい機会になりました。代わりにPowerpoint形式で出力し、Scribdで公開します。

NEJM@ランチョン

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